ペルガメナ　羊皮紙販売

 ペルガメナというアメリカの羊皮紙の製造販売業者が、ピッツバーグで出張販売をしていました。

日本からはインターネットでも購入することができます。

商品販売の他に、ちょうど羊皮紙を木枠に張って伸ばしている様子が展示されていました。 

この様子を見ると生々しい感じがします。イギリスのウィリアムカウリーという羊皮紙製造の老舗によると、現在では羊皮紙製造の規模が小さくなり、食肉処理で大量に出る皮の中から原皮を剪定しているそうです。本来は廃棄されるものだと伺って罪悪感は減りましたが、それでも複雑な気分になることがあります。シカの羊皮紙には散弾銃の跡が残っていました。 

皮の表面を削るための半月型の刃物です。やはりこれも生々しい印象です。 

アメリカ各地で行われるボタニカルアートの定例会のたびに、ペルガメナが出張販売を行なっています。この日も大勢の作家で賑わっていました。A4ほどの小さなものから、１メートル以上の未裁断のものまで大きさは様々です。白いもの、茶色いもの、透明なもの、動物の模様の入ったもの。ウシ、シカ、ヒツジ、ヤギ、その他聞いたことのない動物の羊皮紙もありました。 

 イギリスでは、動物愛護運動の影響で羊皮紙産業が衰退した時期があると聞いています。一作品ごとへの責任を自らに問い直し、今後のあり方も考えていく必要がありそうです。