グラスフラワー

ボストンにある、ハーバード大学の付属博物館でガラスフラワーの展示を鑑賞しました。

ハーバードという響きだけで、すれ違う人々が賢そうに見えてしまいます。浮かれてさっそく電車を乗り間違えました。 

展示がリニューアルされたばかりで、作品の埃や汚れを取るために大変苦労されたようです。とにかく息を呑むような精巧さでガラスの植物が作られていました。100年以上前のアルコールランプやペンチのようなごく単純な道具で、親子二人の職人が4400ものガラスフラワーを作ったそうです。作者が植物学者でもあったためか、拡大や断面までも正確に作品になっています。色も形も、細部まで本物そっくりでした。 

この作品群を目の当たりにしてしまうと、自分が平面作品を作っている意味がわからなくなってしまいます。標本として立体に勝るものはありません。作品を見て感動するのと同時に、自分の道を見失った気分になりました。完敗です。 

日本から同行した方は、この展示を見るのは今回で3回目だそうです。私もいつかもう一度見に行くだろうと思いました。次回も打ちのめされるのは明らかですが、それでも見たいです。

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