古楽器と羊皮紙
2018年6月23日、東洋大学で行われた西洋中世学会の特別展示を訪れました。
内容は羊皮紙と音楽に関する展示です。貴重な中世の羊皮紙の写本や、羊皮紙を使用した楽器が並び、大変見ごたえのある内容でした。
羊皮紙の専門家の方にお目にかかり、作品の支持体として以前から疑問に思っていた事などを教えていただきました。羊皮紙の取り扱いはわからないことばかりなので、この数年間、折々で貴重なご助言をいただいています。
写本はテンペラ技法で彩色されており、日本画の天然顔料を使用した印象と似ているなと感じました。紙と比較して、鮮やかな発色はヴェラムならではの魅力です。とても300年、400年と時代を重ねているとは思えない美しさでした。中には油で変色したものや、メガネの跡がついたページ、穴を縫って閉じている状態もあり面白かったです。
写本と古楽器の全ての展示に触って弾いても良いとのこと、私も恐る恐る羽ペンでのカリグラフィーや古楽器の演奏に挑戦してみました。中世の人々の生活に触れることができ貴重な体験でした。
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